パーコール法とは?

中には、パーコール法は産み分けのための方法だと思っている方もいらっしゃると思います。たしかに、産み分けの効果があるのは事実ですが、厳密にいえば間違いです。

パーコール法とはもともと、人工授精などを行う際に用いられる方法のひとつなのです。こちらでは、パーコール法とはどんなものなのかをご紹介します。

パーコール法のしくみ

人工授精や体外受精、顕微授精を行うには、精液を採取します。この精液の中には、不純物や発達が未熟な精子などが紛れています。

これを遠心分離機にかけることで、質の良い元気な精子だけを選別して受精に用いることができるのです。これをパーコール法といい、『精子調整法』のひとつとして行われます。

気になる産み分け効果は?

精子にはXとYの2種類あり、X精子はY精子よりも重いため、下の方に集まる傾向があります。
その精子を受精に用いることで、結果的に女の子の確率が高くなるというわけです。その成功率は60~70%と言われていますが、はっきりとしたデータは発表されていません。

「逆に、上澄みに集まる精子で受精すれば男の子が産まれるんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃると思います。たしかに、自然分娩よりは男の子の確率は高くなるかもしれません。

しかし、Y精子はX精子と違って、重さにばらつきがあるのです。そのため、パーコール法においては、男の子よりも女の子の産み分けの方が成功率は高いとされています。

また、「良質な精子を受精させる」ことが本来の目的なのに、上澄みに集まる未熟な精子を受精に用いては本末転倒ですね。

したがって、パーコール法は女の子の産み分け法として有効であるため、産み分けを目的として実行する産婦人科もあります。

ただ、日本婦人科学会は、安全性が確立されてないという理由から、1994年から2006年までこのパーコール法を禁じていました
しかし、重篤な副作用の報告もないということを考慮し、2018年現在は禁止を取り下げています

学会はパーコール法を否定も肯定もしないという姿勢で、産み分け目的にこの方法を採用するかどうかは各医療機関に判断を委ねるという立場にあるようです。

パーコール法のメリットは?

本来の目的である「良質な精子を選別する」という点においては、不妊治療の意味に加え、先天性異常などの障害の発生率を抑えるという意味も持つため、大きなメリットといえるでしょう。
また、自然分娩が難しい夫婦が産み分けを希望する場合、パーコール法は唯一の産み分け法となります。不妊治療を受けなければならない夫婦にとって、産み分け効果も得られるパーコール法は強い味方なのです。

もちろん、「不妊ではないけれど、パーコール法で産み分けをしたい!」と希望する夫婦でも、確認したうえで産婦人科に行けば、実施ができます。すべての人にとっての選択肢のひとつになるという意味ではメリットだといえます。

パーコール法のデメリットは?

まず、人工授精だからといって産み分け成功率は100%ではないということを理解しておきましょう。

他の方法でもいえることですが、100%確実に産み分けられる方法は存在しません。たとえ希望する性別でなかったとしても、喜んで赤ちゃんを迎える覚悟のある方のみ臨みましょう。

また、パーコール法は精子を選別するという方法であるため、精子自体の数も減ると同時に、妊娠そのものの確率は自然妊娠に比べると下がってしまいます

費用の面でいえば、パーコール法は、実施する医療機関によってばらつきがあり、1回約2~5万円といわれています。決して安くはないため、夫婦でよく話し合って選択しましょう。

まとめ

本来、人工授精の際に用いられるパーコール法は、遠心分離によって質の良い精子を選別する方法です。その特性を活かし、女の子の産み分け法としても用いられる場合もあります。
しかし、100%確実ではなく費用も高額というデメリットも理解したうえで、選択肢の1つとして検討してみるといいでしょう。